曇天で、雨が降りしきる日に、飛行機で飛び立つと、数分後には厚い雲を抜け、眩しく、真っ青に澄み渡る空間に突入します。その瞬間に『雲の上はいつも晴れ』という言葉が思い浮かびます。その意味は、天気が悪くても雲の上から宇宙につながる空間は、いつでも澄み渡っていることから『うまくいかないときもあるけど、それを乗り越えれば明るい未来が待っている』ということを諭したものです。
3年余にわたりコロナ禍の曇天が続きました。世界中で多くの人が犠牲になり、経済活動や日常生活において多大な影響が及び、みんなが我慢を強いられた生活が続きましたが『雲の上はいつも晴れ』の教えの通り、桜の満開、春爛漫の時季と同時に晴れ間が広がってきました。本日、全社員が一堂に会し、新年度と新入社員を迎える喜びを、一つの空間で迎えることが出来ますことを感謝し、心より嬉しく思います。
想像すらしなかった、未知のウイルスの出現は、私たちに対し、人類が環境を支配しているのではなく、大宇宙、自然界の中で生かされている存在にすぎないということを警鐘し、人類が存続するためには、絶え間なく変化する環境に対し、柔軟に成長、進化することが唯一の方法であるということを諭してくれたと思います。
今までにも重ねて申し上げてきましたが、ダーウィンの進化論を引用し『この世に生き残る物は、最も力の強いものではない。最も頭の良いものでもない。それは、唯一変化に対応できる生き物である』という教えがあります。この教えは、急速に大きな変化が起こるこれからの時代を生き抜くための至言であると言えます。
令和5年度(第53期)の私たちの行動テーマは
“Let‘s Upgrade Life and Work”
~よりよい生活と仕事を目指して~
このテーマは、個人、組織とも、環境の変化に柔軟に対応し、今日よりも明日、今年よりも来年、5年後よりも10年後に成長(Upgrade)を遂げることで、豊かで幸せな人生を共に創り上げることを目指すものです。この一年、一人ひとりが成長(Upgrade)することで、関わる全ての人が発展し、多くの幸せの和に恵まれますことを祈念し、新年度の挨拶とさせていただきます。
和田晶夫