9月に歴代最長政権であった安倍政権に変わり、義偉官房長官が自由民主党新総裁に選ばれ、第99代内閣総理大臣に就任され菅政権がスタートしました。
菅首相は自民党総裁選挙で、政策理念として『自助、共助、公助』を揚げ「自分でできることは自分でやる、自分ができなくなったら家族とか地域で協力してもらう、それが出来なかったら必ず国が守ってくれる。そのような信頼される国づくりを進めていきたい」と言うことを一貫して説かれました。先月の首相所信表明演説でも政策理念として『自助、共助、公助』を揚げられました。
最近では『自助、共助、公助』は防災や社会保障などの考え方として用いられることが多く「自助」は自らの命は自らで守ること。「共助」は家族や地域の人が助け合うこと。「公助」は個人や地域では出来ないことを公的に行うことで、この三助が大切であるという考え方です。コロナ渦においてもしばしばこの言葉を耳にされたのではないでしょうか。
『自助、共助、公助』の思想は、江戸時代の米沢藩藩主の上杉鷹山が唱えた『三助の思想』がからきているようで、自ら倹約や節制を行い、領民たちと同じ目線に立つことで藩財政を立て直し、大飢饉の際にも一人も餓死者を出さなかった稀代の名君として知られています。
時代や社会環境が変わっても『自助、共助、公助』の思想は社会、組織にとって普遍の理念であると思います。私たちの会社においては、まずは自分自身で精一杯の努力をすること「自助」。一人ではできないことをチーム・課・部で助け合うこと「共助」。チームや課・部でできないことは部署間で連携し全社で助け合うことが「公助」であり、その全ての責任は経営者にあり、現場目線で実情を把握しリーダシップを発揮することであると思います。
上半期経営報告会では、様々な経営情報を開示し、下半期に向けた取り組みをお願いしました。上杉鷹山、菅義偉総理に習い『自助、公助、共助』を発揮し、残すところ5カ月の第50期を有終の美で飾れるよう全社で取り組んでまいります。
和田晶夫