今年はありがたいことに多くの結婚披露宴に招待され、新しい夫婦の門出に立ち会う機会に恵まれています。出席させて頂く度に、新郎新婦やご家族から感動と幸せのお裾分けを頂き、爽やかな気分になっています。
最近の結婚式場は、何れも建物や庭園等が素晴らしいだけではなく、心を尽くしたサービスや細かな気配りがなされており、主役である新郎新婦の唯一無二の思い出を演出するプロの仕事に感心しました。その中でも、スタッフの自然な笑顔が素晴らしく、ひとり一人が生き生きとして楽しそうに働いていらっしゃるある結婚式場がたいへん印象に残っています。結婚式場はそこで働く人にとっては職場です。そこでの働きぶり、振る舞いやチームワークの良さから、その職場の雰囲気の良さ、爽やかな空気が伝わってきました。
職場の雰囲気や空気のことを『社風』という表現を使って表します。『社風』は会社の歴史、業種、経営の考え方や経営者の姿勢に影響を受けて作られるもので、「風通しが良い」「チームワークが良い」「目標、目的、理念が浸透している」「革新的」「やる気、活気がある」というような表現で表わされます。
先日、皆さんの協力をいただき“社風診断”を行いました。一昨年に初めて行っていますので、三回目になるわけですが、この三年間で『社風』が少しずつ良い方に変化しているという結果が出たことをたいへん嬉しく思っています。しかしながら、当社の『社風』はまだまだ発展途上で、大いに改善の余地があります。
出雲の風土、技術者の気質もあるかもしれませんが、当社では私をはじめ、「誉める、認める」ことが苦手な人が多く、それが良好なコミュニケーションの妨げとなって、風通しが悪く、真面目ではあるが柔軟性と活気に欠ける『社風』となっているようです。
以前、社風改善に関する勉強会に参加した際に、的確に人を誉める、認めることの大切さと難しさ、「上司、部下」「同僚同士」「会社、個人」の両方向で、それが出来ないことが健全な『社風』の妨げになっているという話を聞きました。社風改善の一手として「貴方は自分を誉めたことがありますか?是非、自分を誉めて下さい、そのことにより人を誉めることが出来るようになります。寝る前、朝起きた時に実践してみてください」というアドバイスをいたことが印象に残っています。
この10月は一年で最も爽やかな時季です。まずは自分を誉めることから初めて、お互いが認め合い、この気候のような爽やかなコミュニケーションにより、健全な『社風』を作り、お客様や社会、仲間に爽やかな風を贈りましょう。