安倍政権が誕生しました。
わが国では初めての、戦後生まれの首相であります。
若さと、拉致交渉で発揮した行動力に期待したいと思います。
就任後初の所信表明演説では、自らが目指す「美しい国、日本」について明らかにしました。安倍総理の目指す国家像は
・文化、伝統、自然、歴史を大切にする国
・自由な社会を基本とした規律ある国
・未来に向かい成長する国
・世界に信頼、尊敬されリーダシップのある国
ということであります。
マスコミは、所信表明演説に対し、抽象的で具体性にかけるとの冷ややかな論調が多いように感じましたが、私は一つ目に掲げた「文化、伝統、自然、歴史を大切にする国」という総理の描く国家像に特に共感いたしました。
功罪はあるにせよ、小泉政権の5年間で都市と地方間の不均衡が生じ、格差は確実に拡大しました。それは山陰に限らず全国的にそうであります。地方には都市にはない、豊かな自然、古来の文化、伝統があります。安倍首相の言う「文化、伝統、自然、歴史を大切にする国」とは言い換えれば、現状の都市一極集中、繁栄ではなく、都市と地方が協調し国全体が発展することにほかならないと思います。
小泉首相は神奈川県横須賀選出であります。神奈川県横須賀は首都圏にあり、米軍の街として知られています。ある面では恵まれた財政、経済環境で地方、過疎とは無縁な土地であります。安倍首相は山口県選出で、選挙区には過疎地域もあり、小泉首相とは異なり地方の実情をよく理解された政治家であると思います。
安倍政権では、効率一辺倒の改革ではなく、国土、国家全体のバランスを考え、地方の実情を踏まえた施策をとっていただけるものと期待したいと思います。