3月を迎えました。待ちかねた春の訪れを嬉しく感じる最近の陽気であります。今冬の寒さが厳しかっただけに、身も心も和むのは例年以上ではないでしょうか。
先日、当社が関わった保育園の竣工式に出席いたしました。神事に引き続き式典が行われ、最後に園児達による御礼の歌の披露がありました。幼い子たちが緊張感の中で、一生懸命歌う姿が微笑ましく、出席者一同笑顔にあふれ、大いに幸せな気持ちになりました。
一生のうちで最も笑う年頃はこの園児の頃であると思います。その時期は細胞分裂も活発で、「生命」がどんどん成長しているこの頃には、笑いがはじけ、それがまた「生命」に元気を与えるという良いサイクルを作っていると言われます。そして、「元気」は自然と笑いを生み出し、「笑い」と「元気」は回り回っていると考えられています。その良いサイクルは、残念ながら年齢を重ねるごとに小さくなっていくことは皆さんも実感しておられることと思います。
私たち大人は、残念ながら幼い頃のように生命力にあふれ、また、楽しいことばかりの日常ではありませんので、笑うことを忘れがちですが、「にもかかわらず笑う」ことが大切であると言われます。
フランスの哲学者アランは「幸福論」で「幼い子供が初めて笑うとき、その笑いは何を表現しているものでもない。幸福だから笑うわけではない。むしろ、笑うから幸福なのだ」と言っています。「笑う」から元気が出て、生きる力が湧いてくるということであると思います。
この3月は多忙さから心のゆとりを失いがちです。業務中に行っている、換気、ラジオ体操同様に、身近な人と少しでも笑い合うこと、笑顔で挨拶、会話することにより良いサイクルを作り出すことが出来れば、ゆとりが生まれ、良い結果につながることと思います。
笑いが生きる力のエネルギーになることは、私たち大人は幼い頃に皆が体験してきたことでありますので思い起こして実践してみましょう。
いよいよ今年度の締めくくりの月を迎えました。少しばかりの心のゆとりを意識し、有終の美を飾りましょう。