今年私は40歳の半ばを迎えますが、30歳代半ばから頭髪が後退し、密度が疎になっていくことが気になっていました。鏡を見つめ、育毛剤を塗り、ストレスを溜めてはならぬと思い、自分なりにささやかな努力をしてまいりました。
同級生、同年代の友人と会うたびにちらっと頭髪の量を確認し、一喜一憂しています。
先日、ホテルに宿泊した際のことですが、いつも通り歯を磨き、髭をそって鏡を見ていましたら、その鏡は三面鏡になっており、左を見れば右の鏡が写り、その中にはさらに右の鏡に写る姿が・・・・・、つまり、鏡の中に果てしなく自分のうしろ姿が映っているわけであります。大きな衝撃でありました。そこには見たことのない自分の姿を発見しました。残念ではありますが、まぎれもなく自分の現実であったのです。
普通の鏡を見ている限りでは正面の姿しか映りません。気になっている頭頂部~後頭部を見ようとして俯けば視線が下がり、見ることが出来ません。自らの体でありながら認識が困難であります。
これは、頭頂部~後頭部を直視することは物理的に困難であると共に、人は意識的に現状認識を回避する傾向があるからであると思います。
余談で言うならば、様々なダイエット方法が世に出ていますが、最大、究極のダイエット方法は「現状認識」であると言われています。それは単に、毎日ヘルスメーターに乗ること、自らの姿を鏡に映し直視することにより、現状を認識することであると言われています。
私もですが、人は一般的に「現状認識」が苦痛、苦手のようで、現状を直視しない、また、ひいき目に見るといった本能、自己逃避的習性があるようです。
先ごろ『マニフェスト』でも述べましたが、組織も個人も目標設定が最重要です。そのためにはそれぞれが正確に『現状認識』をし、分析、対策を講じることが必要であると思います。
今日は、私自身が現状認識の難しさを痛感し、その重要性を痛感しましたので、話の例えとしては不謹慎すぎるとも思いましたが、『現状認識の重要さと目標設定が大切である』ということでお話させていただきました。