早いもので豪雨災害から一月半が過ぎました。
当社では、雲南、出雲、県央を中心に500箇所以上の災害査定測量設計業務の依頼があり、8月初旬から本格的に業務を開始し一月が経過しました。
8月は猛暑で、たいへん厳しいなかでの現場作業でありましたが、全社を挙げた体制、特に専門部署以外の多くの方々の応援をいただいたこともあり、順調に業務が進捗していますことを感謝申し上げます。
当社の会長をはじめ、技術者の諸先輩の話によりますと、昭和30年代、40年代には、近年のような大規模な公共事業も少なく、また、この時期には県内で大規模な災害が頻発したこともあり、当時の土木技術者は災害を通じて多くのことを学ばれたと聞いています。災害復旧を通じ現場を知り、設計、施工を通じ、技術者としての自信を培い、技術者同士の信頼関係、人間関係を築かれたようです。
災害復旧業務は、ある意味では土木技術者の原点であると思います。通常業務と異なり、調査、測量、設計までが短期間で完結することから、業務の流れを実感することができます。また、若手技術者が現場を見る目、図面、施工の感覚を身に付けるにはこの上ない教材といえます。
最近では、業務の高度化、専門化もあって、分業、コンピューター上の作業が多くなり、現場と乖離した設計を行うこと、測量、設計、調査の各分野がスムースに連携しないことを指摘されることがあります。
この機会に、若手技術者、ベテラン技術者とも原点に返り、現場感覚、業務全体の流れを意識していただき、それぞれが技術者として、更なるステップアップを果たしていただきたいと思います。
専門部署以外の営業、総務、情報システム部の方々にも、現場作業、写真編集等の協力をいただいていますが、私たちの会社の『商品』を知る上で絶好の機会と理解していただき、汗を流していただきたいと思います。
まだ残暑が続き、厳しい環境での作業となりますが、お互いが声を掛け合い、安全に十分留意して業務にあたっていただきますようお願いいたします。