7月4日から12日にかけて、県内東部地方を中心として、梅雨前線による総降水量400㎜を超える大雨が発生しました。また、7日には出雲空港で1時間降水量75㎜を観測し、12日には雲南市付近で100mmの降水を解析しました。この大雨により、県内各地で住家の全半壊、浸水被害や河川の氾濫、道路の崩壊が発生し、集落が孤立するほどの記録的な豪雨でしたが、人的被害がなかったことが幸いでした。これは、ソフト施策を含めた防災意識の高まりに加え、私たちの関わってきた安心安全のためのハード整備や災害復旧等の効果が着実に奏功していることを強く感じます。
今回の豪雨被害は、現時点で公共土木施設の被害額は247億円(1419箇所)と公表されています。さらに農業施設や農地の被害、治山、林道等の被害が加わりますので被害額は甚大なものとなります。この公共土木施設の被害額は、2006年の大橋川、神門川の氾濫の被害額204億円。2013年の津和野川、名賀川の氾濫による被害額179億円を上回り、2000年以降では最大のものとなりました。これは、被害地域が広範囲に及んでいることや山間部での大規模な斜面崩壊が多発したことにあるようです。
当社では、創業以来より、災害発生時には全社をあげて復旧業務に取り組んできました。今回の災害においても被災直後から、現地の被害調査やドローンによる被害状況撮影を行っていただいています。炎天下での厳しい環境で、急な対応をしていただきましたことに感謝申し上げます。
私たちが担う災害復旧の業務はこの8月から本格化することとなります。既受注業務を全て止めることは出来ませんので、並行しながらの業務となり、多忙を極めることとなりますが、全社が気持ちを一つにして力を合わせて取り組むことが経営理念を実践することとなります。特に、経営理念を構成する三つの柱の一つ『地域の和“私たちが愛する地域の安心、安全、平和を実現するために、心をつくして奉仕します”』そのものです。
今回の災害においても、全社が一つになって社会、お客様の要請、期待に応えてまいります。
和田晶夫