シルバーウイークの最終日23日のことであります。友人とゴルフを楽しんでいました。
何時になく好調なスコアで前半を折り返し、後半のスタートホールで2打目を打った直後のことでありました。後ろのプレイヤーが約270ヤード後方から打ち込んだボールが私の頭部を直撃いたしました。一瞬何がおきたか分かりません、「バキィ」という衝撃音と共に目の前が真っ暗になり、地面に崩れ落ちました。本能的に何とか立ち上がろうと試みたのですが崩れ落ち、倒れた自分の周囲に人が集まっているのに気づいてもしばらくは状況を把握することが出来ませんでした。
救急車で病院に運ばれ診察を受け、後日にも精密検査を受けましたが、当たり所が頭蓋骨の硬いところであったことが不幸中の幸いであったようで、ことなきを得ましたが、本当に『何が起こるか分からない』ことを自らの身をもって体験いたしました。
人は日常と異なることがあると様々な気づきがあります。
今回の事故で、救急隊員の迅速な対応、救急病院での医師、看護士の親切な対応から、彼らのプロフェッショナルとしての素晴らしさ、職業に対する誇りを感じることが出来ました。また、車椅子からの目線では人の思いやり、逆に普段は気づくことのない障害物や心ない行動に気づきました。そして、周囲の人にかける多大な心配や迷惑と共に、被害者の辛さと共に加害者の辛さについても実感いたしました。
最も強く感じたのは、ルール、マナーを守ることの大切さと共に、楽観的、身勝手な判断が大きな事故の要因となることであります。ゴルフでは打球の到達可能な所に人がいる状況で打つことは厳禁です。危険防止の為に帽子を被ることは初歩的なマナーであります。(今回の場合、帽子を被っていましたので衝撃が吸収されたことが幸いしたようです)
私たちは、日常の生活、業務において「大丈夫だろう」の安易な考えで行動を起こしがちです。車の運転で「だろう運転」で楽観的、身勝手に判断し、「ひやり」としたことは誰しもあるのではないでしょうか。人の行動には様々な危険が潜んでいます、事故を起こせば重い責任が課せられることを忘れてはなりません。
運転、勤務中、日常の生活においても様々な可能性を察知し(運転では「だろう運転」に対し「かもしれない運転」と言われています)、十分な余裕を持って行動すること、周囲の声に耳を傾けることの大切さをそれぞれが再認識していただきたいと思います。
私は今回の出来事は、今までの自らの行動について振り返る機会を与えられたものであると受け止めたいと思います。皆さんにおかれましてもそれぞれが『安全』について十分留意していただき、共に健康で生き生きと生活、業務が出来ますことを願い、下半期のスタートの挨拶とさせていただきます。