年末年始に「読書研修」を行いましたところ、40名の方から研修レポートの提出をいただきました。皆さんが、いろいろな分野の本を読まれ、「気づき」や「学び」を得られていますことを改めて知ることが出来、私自身にとって良い刺激をいただきました。
今回提出していただいた内、4名の方が池上彰さんの「伝える力」を読まれ、レポートされていました。私もその本を読みましたが、実に読みやすく、“伝わりやすい”本でしたので、4名の方の所感と併せてその内容を紹介させていただきます。
池上彰さんは皆さんもご存じの通り、NHKの記者として「週刊こどもニュース」で世界や日本の政治経済、時事問題について分かりやすく解説され、現在ではフリージャーナリストとして多方面で活躍されています。
この本「伝える力」は“解りやすく伝える”ことの難しさを著者自身が経験されたことから生まれたものです。ビジネスパーソンを念頭に置き、「話す」「聞く」ことと「書く」ことのコミュニケーション手段について、「相手に伝えるということ」「物事の本質を見る」「相手の立場で伝える」「円滑にコミュニケーションを行うこと」「文書力をアップさせる」等について解りやすく述べられています。
所感で共通していたことを紹介しますと
・文書力において「文章を“寝かす”ことにより、間違いや変な表現などに自分で気づくようになること」です。これは、短くて一日、長ければその上はないようですが、書いた文章を放っておいて後で読み直してみると文章の未熟さや間違いに気がつくというものです。
・自信過剰、独りよがりにならないことが必要で、周りの人に見てもらい、意見を求めそれを素直に受け入れることによって、良い文章に仕上がる。
・「簡単なことは簡単に、難しいことも簡単に」ということを述べられています。
多くの人は、話すとき、書くとき共に難しい言葉、カタカナを使い、自己満足する傾向にあるようです。たとえ相手が子どもであっても、自分の考えが伝わらないのは「子供の無知」のせいではなく自分の説明力のなさである。
等が共通する所感のようです。
以上のことは、誰しも身に覚えがあり、わかっていてもなかなか出来なかったことではないでしょうか。肝心なことは、慢心せず、謙虚にならなければ良い説明、文章、物事の本質は見えないということのようです。
私の力不足でこの書籍「伝える力」の内容を十分にお伝えすることができませんが、読んでいただければ、社内、社外での良好なコミュニケーションの参考になると思いますのでお薦めいたします。
いよいよ本年度も残り二月となりました。慌ただしい日々とは思いますが、「解りやすく伝える」ことを意識し、互いに心をめぐらせ、援助し合い、それぞれの目標達成に全力をつくしましょう。