新型コロナウィルス感染症の拡大を防止するため、国を挙げた取組みがなされています。現時点では、この感染症は不透明なことが多く、将来の見通しが難しく、未知との遭遇であることから、いろいろな意見や批判も出ていますが、国民の安全、健康が第一であるとの理念のもとに国家を挙げて取り組むべき非常事態でありますので、当社としても真摯に向き合いたいと考えています。皆さんにおかれましても、一人ひとりが気持ちを前向きに、体調管理を適正に行って、責任を持って向き合っていただきたいと思います。
さて、1週間ほど前の地方紙の一面に掲載されました羅針盤という寄稿文に『キタイカンデンチ』という見出しを見つけました。初めて目にする言葉ですので興味を抱き、早速読んでみますと、寄稿者は島根県松江市出身で国土交通省の事務方トップである事務次官を勤められ、一年半ほど前に退官された毛利信二さんが、母校の講演で若い方や新社会人に向けて話された内容を著されたものでした。
その内容は、還暦を迎え、新社会人とはかけ離れた私にとっても府に落ちる内容で、錆びかけている私にとっても良い刺激となり、教訓となりましたので紹介させていただきます。『キタイカンデンチ』とは、五つの言葉の頭をとったものであります。
”キ”は何を行うにもやる気や気持ちの持ち方が大切で、これがなければ始まらないもの『気力』です。次に“タイ”は健康であり続けることの大切さで『体力』です。そして“カン”は対人関係において、相手の考えを察すること、気付くことで『感じる力』です。“デン”は自分の考えを人に理解してもらうのに必要な『伝達力』です。最後の一字”チ”は知力であり、この五つを、この順で大事にして磨いていくことが大切であることを、若い人への“はなむけの言葉”として述べられていました。私はこの寄稿文から、まずは『気力』『体力』を充実させて、『感じる力』『伝達力』というコミュニケーション力を高めていくことが大切で、頭で考えるより、前向きに行動すること、人と関わることの大切さを諭されていると理解しました。
この3月は私たちにとって、一年の締めくくり、正念場を迎えます。また、冒頭にも申し上げましたが、コロナウィルス感染症が社会に与える影響が拡大することも考えられます。このような時だからこそ、私たち一人ひとりが『気持ち(キ)』を前向きに持つこと。『体力(タイ)』体調管理を行うこと。『感じる力(カン)』お客様や仲間に対する思いやりを大切にすること。『伝達力(デン)』大きな声で分かりやすく話すこと。『知力』皆んなの知力を結集すること。
『キタイカンデンチ』により、社会やお客様に喜んでいただける業務を行ってまいります。
和田晶夫