9月20日の日本対ロシア戦で始まったワールドカップラグビー日本大会は、いよいよ明日、大詰めの決勝戦南アフリカ対イングランドを迎えます。日本では、どちらかと言えばマイナーなスポーツでしたが、このひと月余りの間で多くのファンを生み、ラグビー熱が一気に高まりました。ひとえに、日本代表の熱い戦いぶりが人々の共感を呼び、感動を与えたからに他なりません。
ラグビー日本代表は、31名のメンバーのうち約半数が海外出身の選手で異なる文化や言語を持った集団です。また、個々の選手の生き方や髪型、ファッションも個性的で、多くの人が直感的にこの集団をチームとしてまとめることの難しさを感じられたのではないかと思います。その集団を見事にまとめたのが『ONE TEAM』を掲げてチーム作りを行ったジェイミー・ジョセフヘッドコーチで、組織の目的・ビジョンを明確にし、意識を高め、意志の疎通を図り、個性を生かすことにより、歴史ある格上の強豪国に勝つという快挙、成果をあげました。
現代社会はダイバーシティ社会(多様性社会)であると言われます。会社・組織についてみると、この十年で大きく環境が変化しました。高齢化社会となり年齢層が広がったこと、様々な働き方が許容されるようになったことや外国人の活躍などがあげられます。当社でも確実にダイバーシティが進んでいます。年齢の幅は18歳から80歳と広がり、技術を継承するため、多才なベテラン技術者が生き生きと働き、優秀な外国人技術者にも入社していただきました。
私たちの目指すダイバーシティとは、個性を認め尊重し、それぞれの強みを生かし組織力を最大にすることで、新3K(給与が高い、環境が良い、希望が持てる)を追求し、皆が物心両面で豊かになることです。そのためには“ダイバーシティ(多様性)=好き勝手、自由”ではなく、社内のルールや社会規範を守り、人に迷惑をかけないこと、不快な思いをさせないことを大前提に個性を発揮し伸ばすことです。
本日、上半期の経営報告をいたしました。私たちの仕事に対する社会からの期待は年々高まり、要請が増え、業績は順調に推移しています。順風の環境に甘えることなく、それぞれの個性を認め尊重することで組織力を最大にして、社会やお客様、仲間に喜んでいただける仕事に取り組んでまいります。
和田晶夫