今日2月3日は立春です。暦の上では春ということになりますが、山陰地方では、この頃に冬型の気圧配置が強まり、強い季節風や豪雪などに見舞われることが多く節分荒れとか立春荒れいといわれています。今年も明日から、大荒れの天気となるようですので、雪道での事故やインフルエンザ感染などの邪気に気を付けて安全第一で過ごしましょう。
立春の前日が節分で、昔から季節の変わり目には病気や災いが多く起きることから、そのような邪気を払い、幸運を招くよう、邪気を鬼、幸運を福に見立て『鬼は外、福は内』と唱え豆をまくことが広く行われています。私は昨夜、出雲大社、氏神様にお参りし『鬼は外(縁遠者疎道)福は内(不苦者有知)』と唱えて邪気を払ってまいりました。私はとあることからこの言葉を知り、それ以来大切にしています。
今年も『鬼は外(縁遠者疎道)福は内(不苦者有知)』について話しをさせていただきます。その言われや解釈は諸説あるようですが、江戸時代に儒学者が『遠仁者疎道(おにはそと)不苦者有智(ふくはうち)』と表したことが始まりで“仁に遠きものは道に疎く、智あれば苦しからず”と説いたのが始まりであると言うのが有力な説のようです。その教えは“思いやりや感謝のない者は人の道に疎く、苦労や努力なくして本当の智は得られない”というものです。私は、この教えを知ってから、節分には、思いやりや感謝の気持ちを大切にし、努力することを神様に誓うこととしています。
一年で最も寒さが厳しい時季を迎えます。同時に、業務も仕上げの時期となることから繁忙を極めることになります。この時期には、仕事が雑になることや些細なコミュニケーション不足により、ミスや予期せぬトラブルといった邪気が現れます。私たちはお客様や社会に良い仕事をし、喜んでいただき、関わる人が幸せになることを理念として企業活動を行っています。この理念を妨げる邪気が現れた場合には『遠仁者疎道(おにはそと)不苦者有智(ふくはうち)』を思い出していただき、仲間への思いやりと社会、お客様に対する感謝の気持ちを持つことで邪気を払い、全社一丸となって乗り越え、素晴らしい春を迎えれるよう精進いたします。
和田晶夫