元日に発生した能登半島地震からひと月が経ちました。この地震の規模を示すマグニチュードは7.6を記録し、阪神・淡路大地震(1995年)や熊本地震(2016年)のマグニチュードは7.3でしたので、それらよりも大きな規模のものとなりました。その後も余震が相次ぎ、震度1以上を観測する地震は1500回を超えています。犠牲になられた方のご冥福をお祈りすると共に、被災された方、避難生活を余儀なくされている方には心よりお見舞いを申し上げます。
今回の地震では、家屋の倒壊や火災が広範囲で発生し、加えて沿岸部では地盤の隆起なども確認され、復旧、復興にはかなりの年月を要することになりそうです。また、土砂災害による道路や河川等の被害も多発し、港湾、水道施設などのインフラも大きな被害を受けています。石川県の同業者・エンジニアは不眠不休で災害復旧業務にあたられていますが、対応には限界があるようで、石川県測量設計業協会から、全国測量設計業協会連合会を通じて災害復旧支援の要請がきています。当社では、可能な限りの支援が出来ればと考えています。
さて、明後日2月3日は節分です。節分は二十四節気の立春(2月4日)の前の日を表すもので、古来より、季節の変わり目には禍や病などの邪気(鬼)が生じると言われることから、この日に「鬼は外、福は内」と唱え、福豆を撒くことや、恵方巻などを豪快に頬張ることで邪気を払う習わしがあります。以前にも話をさせていただきましたが、江戸時代に儒学者が「鬼は外、福は内」を『遠仁者疎道(おにはそと)不苦者有智(ふくはうち)』と表し“仁に遠き者は道に疎し、智あれば苦しからず”と説いています。その教えは「思いやりや慈しみのない人は人の道に欠ける、智恵があれば逆境を乗り越え成長できる」というもので、私たちに「日々の仕事に思いをもって、誠実に行うこと。プロとして研鑽を積み、社会の発展に貢献し、自らが成長する」ことの大切さを説くものであります。
節分には『遠仁者疎道 不苦者有智』と高らかに唱え、心身を健やかにリセットし、社会やお客様、仲間に喜んでいただき、感動していただける仕事をすることで、みんなで良い春を迎えて参ります。
和田晶夫