6月3日は「測量の日」です。
測量は国民が安心して暮らすための国土の整備、利用を円滑に行うために必要不可欠な基礎的な役割を担っています。この度の東北大震災においても、測量技術は復旧、復興の原点となるものです。しかしながら、その重要性や意義が一般の人には分かりにくいことから、必ずしも認識が高いとは言えません。そうしたことから、多くの人に測量の重要さを知ってもらおうと、測量法が施行された昭和24年6月3日から取って「測量の日」として定められました。
「測量」という言葉は中国の「測天量地」という言葉から由来しています。測量技術の原点は天文観測と土地丈量であることを示しています。多くの人が、先日の金環日食、本日の部分月食等で天体に関して興味を持たれたことと思いますが、壮大な宇宙の中の存在の位置づけに測量の原点があるということであります。
現在の測量技術では天文観測がGPSに、土地丈量は光波測距儀やオートレベル等に変わっています。
4500年前には、巨大なピラミッドを正確な距離、角度、方位計測により素晴らしい精度で築造しています。我が国では、約200年前に、伊能忠敬等の先人が羅針盤、歩測、間縄等により正確な国土地図を作りました。それらの偉業から、歴史の中で積み重ねられた高い志を学ぶと共に改めて敬意を表したいと思います。
このようなことを踏まえ、当社の“地域創造業”としての営みの原点となっているのは「測量」であることをこの「測量の日」に改めて認識していただきたいと思います。また、今日の進歩した測量技術や土木技術は、先人の強い思いと使命感、そしてたゆみない努力により、今の時代に引き継がれていることに感謝したいと思います。そして「測量の日」に、私たちは後世に住みよい地域を創ること、技術の伝承を行っていかなければならないという思いを新たにする日としたいものであります。