今日、6月3日は『測量の日』です。昭和24年6月3日に測量法が公布されたことから、この日を『測量の日』と定めています。古今、人類が地球上で生きていくうえで測量が不可欠な技術であることは言うまでもありません。人の生活を支えるためのものづくりは、地図をつくることから始まり、正確な位置と高さを測ることなくして出来ません。
私がこの仕事に携わったのは40年ほど前です。その頃の測量は、距離の計測は光波測距儀が普及途上でしたので、鋼製巻き尺を両端から引っ張って測るという原始的な方法でした。地形測量はアリダートを使った平板測量で全てがアナログ的なものでした。この時代にはコンピュターは一般的なものではなく、関数電卓が出始めた頃でしたので、現場で座標計算をしながら測量を行っていたことを懐かしく思い出されます。
この40年で測量技術は飛躍的に進歩しました。トータルステーションによりすべての作業がスピードアップし精度も格段に向上しました。さらには衛星による位置特定や画像解析、レザーによる計測が普及し、地図、測量成果は紙ベースからデジタルに変わり、汎用性が飛躍的に高まりました。日常生活においても、地図はスマホやカーナビで容易に利用されるようになる革新を遂げました。
当時、20代前半と若かった私ですが、このような変化、技術革新を想像することすら出来ませんでした。今後も測量技術は“日進月歩”で進化します。若い社員さんは『測量の日』に、柔軟な頭脳で、測量技術がどのように進化を遂げていくか、測量を基盤とする建設コンサルタントの業務が進化していくのか、10年後、更にはその先を想像してみて下さい。
“日進月歩”とは、絶えず急速に成長、進化し続けることです。人の和を大切にし、誠実な業務を行うことなど、守るべき伝統を根底とし、ひとり一人が自分たちの技術、仕事に誇りを持って、技術研鑽を積み“日進月歩”の成長を遂げてまいります。
和田晶夫