元旦の能登半島地震から二月が経ちました。被災地では、ライフラインの復旧や住居の確保等の目途が立たないようで、被災者の方々が日常の生活を取り戻されるまでには、長い時間を要するようで、メディアで報じられる様子を見て心を痛めています。被災地の方々は、不自由な生活を強いられ、この二月は長い時間であったと思います。私たちでできる支援があれば、その時には微力ながら思いを伝える行動を行いたいと思います。
私たちにとっては、この二月はあっという間に過ぎ、3月を迎えました。皆さんも時の経つ速さを実感されているのではないかと思います。昔から『1月住ぬる、二月逃げる、三月去る』という謂れがあります。正月から年度末までの行事の多さや気忙しさからこの間の時が経つ速さを表したものです。私たちの仕事はまさにその通りで、特にこの3月は多くの業務の仕上げを迎える忙しいひと月になります。
忙しい時期に多くなるのが、人が原因となるヒューマンエラーの発生です。企業にとって一つのミスによる信頼失墜は、その内容にもよりますが、計り知れないものがあります。ミスの原因は決して個人の責任ではなく、組織全体の問題であることは言うまでもありません。組織のミッション達成、存続のため、私たちは組織をあげてミス防止、再発防止に取組まなければなりません。ヒューマンエラーの原因は、疲労による注意力低下、思い込み、情報共有の不足、知識・意識の不足などがあります。当社では、下半期から、5Sの徹底(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)と速やかで、確実な情報共有に取組んでいます。5Sについては、今週の5S活動として、各課の輪番により課題を共有して取り組んでいただいています。情報共有については、日常のコミュニケーション向上により風通しを良くすることを目指し、チーム力UP研修、ランチミーティングなどを行い、部署内、部署間の速やかで、確実な情報共有を目指しています。このように組織としてミス防止に取組むと同時に、忙しい中で、大きなミスなく、この一年を有終の美で飾るためには、一人ひとりの責任感と自覚が大切です。以前にも引用しましたが、宇宙戦艦ヤマトで滅亡寸前の危機にある地球と人類を救うため、ガミラス帝国に乗り込み、自分の命と引き換えに敵の中枢を爆破する際、このミッションを委ねた仲間に向かって最期に発した言葉が『技師長、慌てず、急いで、正確に、な』というものでした。
この一年を有終の美で飾るためには、皆でミス防止に取組むと共に、一人ひとりがミッションをしっかりと持って『慌てず、急ぐ!(スピード感)』ことと『正確に(品質)』仕事を行うことが大切です。皆で『慌てず、急いで、正確に』を実践し、この年度を見事に締めくくります。
和田晶夫