間もなく東日本大震災発生から一年を迎えます。今まだ、お亡くなりになった多くの人のご冥福をお祈りしますと共に、未だ日常生活に戻ることの出来ない方々に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
私たちにとって、東日本大震災、震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故は、安全管理や危機管理を学ぶ大きな機会であったと思います。当社では『安全は何よりも優先するもの』という安全理念を掲げ「全ての労働災害は防止できる」「安全は企業存続の基盤である」「事故の根絶は各自の自覚と努力にある」をモットーとして活動しています。
しかしながら、この2月には誠に残念なことでありますが、現場作業中の怪我、業務中の交通事故が発生しました。完治を願うばかりでありますが、この機会に全社を挙げて『安全』についての取り組みを、新たにしなければならないと考えています。
安全管理には4つの要素があります。
① 安全な作業条件と設備
② 安全な作業手順
③ 安全性の訓練
④ 一人ひとりが安全を意識し、正しい行動を取る仕組み
今回の件を受け、①~③についてはさらに全社を挙げて整備、取組みを強化して
いく考えです。しかしながら、いくら優れた環境、条件、手順、訓練があったとしても、一人ひとりの意識と行動が最も重要であり、それなくして安全な職場を作ることは決してできません。
「一人ひとりが正しい行動を取る」ためには、言葉だけの安全理念やモットーを語るのではなく、自分の事として真摯に取り組むこと、即ち、「行動」によって示すことが最も大切であります。それは、具体的な事象、危険、禁止事項を日常的に、そして作業の際に確認すると共に、お互いが厳しく監視し、注意しあうことに他なりません。
安全は、優良な業務達成のための前提条件です。安全が個人の活動および組織における事業活動の軸にならない限り、事業の成功、一人ひとりの幸福はあり得ません。
年度末を迎え多忙な時期を迎えますが、『安全は何よりも優先するもの』であるという理念のもと、一人ひとりが行動によってそのことを実践し、一年を締め括りましょう。