墨痕鮮やかに書かれたこの書は、園山浩幸さんの作品です。先月に行われた島根書道協会展で県議会議長賞を受賞されたものです。この賞は200点の作品の中で、最高位の評価に値するものです。
“碧山過雨晴逾好緑樹無風晩自涼(碧山雨過ぎ晴逾いよいよ好く緑樹風無く晩に自ずから涼し”と記されています。ちょうど今の時期、初夏の風情を表したもので『雨後の山々は生命力に溢れて素晴らしく、その樹々は夕暮れには涼を与えてくれる』というような意味であると思います。
私は書道について何の知識もありませんが、この書から、詩の意味を伝える“力強さ”と“清々しさ”を感じ、書が絵のように感じられると共に、森羅万象全てのものに感謝する心が伝わり、感動しました。
園山さんが書道を始められたのは、今から5年ほど前の50代半ばを過ぎてからであると聞いています。それからの短い期間に上達をされ、栄えある賞を受けられたことは極めて異例のようです。この受賞にご本人だけではなく師匠も驚かれたと聞いています。書道を始められたきっかけは、金封の表書きや、冠婚葬祭で記帳する際に、字を書くことがコンプレックスとなっていたことがきっかけであると聞いています。この作品と、現在の達筆ぶりからは信じ難いことであります。
皆さんご存じの通り、私は悪筆、乱筆です。今まで幾度も書道やペン字を習おうと思ったことがあります。しかしながら何の改善もなく、今に至っています。50代にして一念発起された園山さんに敬意を表する次第であります。今回の快挙から、改めて“チャレンジなくして成功なし”ということを知りました。今回の受賞を祝うとともに、大いなる『リスペクト』を捧げたいと思います。
私たちの業務においてもチャレンジの連続です。新しい業務分野へのチャレンジや資格取得に向けたチャレンジなどです。今月には技術士2次試験が行われます。当社からは20代の若者から60代のベテランまで、15名がチャレンジします。“チャレンジなくして成功なし”しっかりとした準備を行っていただき成功をつかみとっていただきたいと思います。
和田晶夫