今や、私たちの生活にとって欠かせない宅配便でありますが、その宅配便を創始されたのが、ヤマト運輸の小倉正男さんです。
ヤマト運輸の創業は、1919年でありますが、宅配便がスタートしたのは、今から36年前の1976年のことです。その頃のヤマト運輸は、当時の運送業で一流であった日本通運、西濃運輸と比べると、遥かに劣る、三流以下の会社であったようです。
今では当たり前の荷物の個人宅配でありますが、当時では、民間企業が個人相手の荷物を配送することは前例がありませんでした。加えて、様々な法規制が障壁となったことから、苦難の末に確立したビジネスモデルです。
ヤマト運輸は、徹底的な顧客満足を追求し、翌日配達、時間指定、クール便、スキーやゴルフ宅急便などの多様な商品やサービス、また、“セールスドライバーの資質(安全、接遇)”を徹底して高めることにより、市場から圧倒的な支持を受けています。
サービス開始の日には、わずか2個の荷物でしたが、今では年間に約14億個(シェア40%)の荷物と23億個のメール便(シェア45%)を扱う、国民のほとんどが知る企業になっています。
ヤマト運輸の小倉正男さんは、経営状況が非常に厳しかった創業のころから、一貫して「サービスが先、利益は後」ということを実践されました。この言葉は「利益はいらないと言っているわけではなく、先に利益のことを考えるのではなく、まず良いサービスを提供することに懸命の努力をすれば、結果として利益は必ずついてくる」という意味であると仰っています。
この精神は今のヤマト運輸、セールスドライバーさんにもしっかりと浸透しています。
当社の経営理念、『我々は、社業を通じ、地域に幸せの“和”を広げることを使命とします』とは、
一、社会のために役立つ仕事の実践(地域、お客様、関係者満足)
二、私たちの成長、発展(自己実現)
ということであります。
「地域やお客様に喜んでいただける良い仕事をすること」。
絶えずこのことを見失わないよう、歩んでまいりましょう。