法律で従業員数300人以下、資本金3億円以下の会社を「中小企業」と定義しています。(詳細には業種ごとに人数、資本金の額等は異なります)
みなさんは日本にどのくらいの会社、中小企業があるかご存知でしょうか?政府の統計によれば、その数は約420万社であり、そのうちの99.7%、419万社が中小企業であります。雇用から見れば、雇用の約7割、2800万人が中小企業で働いているということであります。このデータから、中小企業こそが我が国経済の屋台骨を支え、特に地方では大きな役割を担っているということが察しがつくと思います。
当社も419万社の中小企業の内の一社であります。
今日は、先日読み終えた『下町ロケット』という本について話をさせていただきます。著者は池井戸潤さんで、第145回直木賞の受賞作品です。
小説の舞台は中小企業であります。東京都の大田区でエンジン部品の開発、製造を行っている社員200名の会社を舞台として、その会社が研究、開発し取得した特許を巡って繰り広げられる熾烈な争い、きれい事だけではない経済社会、競争、現実と理想のギャップ等をリアルに描いています。単純なストーリーではありますが、数々の困難に対し社長と社員が力を合わせ、“信念”と“勇気”“夢”をもって立ち向かう姿に感動し、熱い気持ちで一気に読み終えました。
多くの皆さんに読んでいただきたい本ですので、ストーリーについてこれ以上は詳しく申し上げませんが、私はこの本を読んで「会社とは」「仕事とは」「生きる事とは」「プロ意識」ということについて考えさせられ“勇気”と“元気”をもらいました。また、中小企業で働くことの意義をかみしめ、“幸せ”と“可能性”にも気付くことができました。
小説中の主人公の台詞で「仕事っていうのは、二階建ての家みたいなものだと思う。一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活をしていくために働く。だけどそれじゃ窮屈だ。だから、仕事は夢がなきゃならないと思う。それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない」という一節があります。
我が社は創立40周年を迎えた節目に、『百年起業を目指す』ということを宣言しました。百年間という長い期間(永久)に亘り、会社活動を通じ多くの人に“夢”や“希望”そして“目的”を与え続け、“成長”とともに“生活”を支えるということであります。
仕事の中で“夢”を見つける、実現することこそ“至幸”であると思います。それは、大企業で働く人より、中小企業で働く私たちの方にこそより多くのチャンスがあると実感しました。
11月を迎え、今年のカウントダウンの時期が近づきました。多忙な時期を迎えますがそれぞれが“夢”や“ビジョン”を持ち力強く歩んでまいりましょう。