8月19日の深夜から20日の未明にかけて、広島市安佐南、北区において3時間で217.5mmを観測する集中豪雨が発生し、山麓の住宅地で土砂崩れや土石流が多発しました。深夜から未明にかけての時間帯であったことから、被害が拡大し、現時点で死者72名、行方不明者2名という大惨事となっています。
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に衷心よりお見舞いを申し上げます。
先週末に安佐南区八木の被災現場を視察しましたが、山腹崩壊が住宅密集地を直撃し、多くの人家にダメージ与えることとなりました。その風景は私が今まで見た豪雨災害にはないショッキングなものでした。
被災地では、昼夜を分かたず3000人以上の警察や消防隊員、自衛隊員が厳しい環境下で捜索を続けていらっしゃいます。同時に、復旧に向けて行政や建設業、我々の同業者である建設コンサルタントの技術者の姿も見受けられました。それぞれの分野の人が献身的に働いていらっしゃる姿に『プロ意識』を感じ、深い感動を覚えました。
プロ意識についてプロとアマの仕事の違いから考えてみたいと思います。それは、
“アマチュアは義務で仕事をする、プロは喜びのために仕事をする”ということだと思います。アマとプロの仕事観の違いは、アマは自分のため(お金のため、惰性)だけで仕事をするという受動的なものに対し、プロは仕事を楽しみ、より良い仕事をし、人に喜んでいただき、成長や達成感により自分も喜びを得るという能動的なものであることから、両者は対極にあります。
私たちの仕事である建設コンサルタントでも様々なシーンでプロ意識が発揮されています。東日本大震災では建設コンサルタント技術者が『プロ意識』を発揮され、今なお復旧、復興にあたっていらっしゃいます。今回の広島北部災害においても、専門技術力と豊富な経験を持った建設コンサルタント技術者の『プロ意識』なくして復旧、復興はありえません。
私たちも、昨年の島根県西部豪雨災害において、ひとり一人が『プロ意識』を発揮して、地域、お客様から喜んでいいただく仕事をすることができたと自負しています。
当社においては、お客様と直接的に関わる人、現場の第一線に立つ人だけではなく、社内で後方からその人たちを支える人、それぞれがプロです。
『プロ意識』とは、“仕事を楽しみ、より良い仕事をし、人に喜んでいただき、自らの成長や達成感により自分も喜びを得る”ということであるという共通の価値観を持って歩んでまいりましょう。