昨日までの三連休は、11月になったというのに、季節を勘違いするほどの好天に恵まれました。出雲大社から神門通り、稲佐の浜あたり一帯は、全国から神々をお迎えする神在月の前ではありますが、たいへんな賑わいを見せていました。
旧暦の10月は、全国の八百万の神々が出雲の地にお集まりになり、各地では神様が留守になることから「神無月」といいますが、出雲地方では「神在月」といいます。旧暦の10月10日の夕方(今年は11月22日)に稲佐の浜で諸国の神々をお迎えし、神々は出雲大社に滞在されます。その後10月17日(11月29日)に斐川の万九千神社に立ち寄られ、それぞれの国にお帰りになるまでの間に、人の『ご縁』に関わることについて、神議り(かむはかり)にかけて決められるという伝承です。ここで神議りされる『ご縁』とは、男女の仲を結ぶということだけではなく、商いにおける人と人とのつながりやめぐり合わせなど万事諸事にわたるといわれます。
ものごとがうまく運ぶためには『運』と『縁』が大切だと言われます。『運』とは“人の身に起きる境遇を左右する出来事の巡り合わせで、人の意志や努力ではどうすることもできない力”のことです。一方で『縁』とは“人との出会い、つながり、関わり合い”で、人の意志や行動によってつくりあげられるものです。私たち日本人は古来より『縁』を大切にして生きてきました。それは、情報化が進んだ現代社会においても変わらず受け継がれていると思います。私は、神前で手を合わす際には”良いご縁に恵まれますように”と念じています。
全国の神々が出雲にお集まりになる「神在月」を迎えます。私は、この機会に『縁』を大切にすることを意識して実践してみたいと思います。良い『縁』に恵まれるためには『笑門来福』で行動することであると思います。それは、何事にもATM(明るく・楽しく・前向きに)で取り組むことであると思います。その結果『縁』が良い『運』を引き寄せてくれることと思います。
繁忙な時期を迎えますが、お客様や社会、仲間との『縁』に感謝し、充実した『神在月』としてまいります。
和田晶夫