今年の社内研修旅行は九州の旅を満喫することが出来ました。“社員旅行で全国47都道府県制覇チャレンジ”の5年目になる今回の旅行は、初日は好天に恵まれ、全員で長崎湾クルーズと軍艦島上陸を果たすことが出来ました。私を含めてほとんどの人が初めての軍艦島でしたが、今まで目にしたことのないタイムスリップした風景と空気が、私たちに言葉では表せないメッセージ、重い何かを感じさせてくれました。
2日目のグループ行動では、私たちは長崎から海路で熊本を経由し、鹿児島の知覧特攻平和会館を見学しました。戦争の犠牲になり散った青年たちの短い生涯、その生き様を記した遺書、遺詠は涙無くして見ることができませんでした。最終日には、幸運(?)にも今年初めての爆発的噴火が発生する日に桜島を周遊することが出来ました。道路には火山灰が数センチ堆積し、風向きによって視界が非常に悪くなり、車両の走行が困難になるという貴重な体験をしました。まさに、大自然、その中で生かされている人類であることを感じました。
皆さんと一緒に、たいへん充実した三日間の旅を満喫することが出来ましたことをありがたく、感謝したいと思います。
今回の旅を通じ、今の時代を生きている私たちがあるのは、先人が長い間に渡り自然と戦い、人が自然と共生して暮らせる環境づくりをしてきた努力の賜物であること。不幸な大戦の犠牲となった多くの人たち、軍艦島の歴史から、明治時代、国家を隆盛させよう、困難に立ち向かい挑戦し続けた企業家魂、そこで懸命に働いた先人の犠牲があっての今であり、平和な時代を過ごすことが出来ていると感じました。
先週には、国会で働き方改革関連法案が可決されました。私たちの職場においても多様な働き方、時間短縮等に取り組む時代を迎えることになりました。働き方改革とは、働く人が仕事の犠牲になるのではなく、働く人が自分らしい働き方と働き甲斐を見つけ(主体性)、限られた時間でいかに生産性を高め、創造力を高めることにより仕事の質や付加価値を高める(イノベーション)というチャレンジであると思います。
近年、私たちの産業では情報化と新技術の進展により生産性と品質が急速に高まってきました。これはひとえに全て手作業、手計算で行い、時間と戦ってきた先人の苦労あってのことであると思います。私たちの仕事は、個々で工夫や創造力を発揮することの出来る仕事です。言われたことをただやるのではなく、創造力を働かせ、新しい発想と主体的に行動することで生産性と品質が高まり、社会やお客様、仲間から喜んでいただくことができます。
今の時代を担う私たちは、後世に測量、建設コンサルタントの仕事の誇り、そこで働く楽しさ、やり甲斐を伝えることが出来るよう“働き方改革”に主体的に取り組んでまいります。
和田晶夫